小説を書いていると、「自分の書き方ってこれでいいの?」って疑問に思うことありませんか?
最近、私も小説を書くことにハマっています。
正解が無い文章ってのも面白いものですね!
事実以外を脚色や比喩、オーバーリアクションで表現出来るのが、楽しいです。
でも、逆に言えば、書き方一つで読者の満足度って変わるんですよね。
「出来るならば、読者が求めている文章を書きたい。」
書き手なら誰しもが思うはずです。
そこで、文体研究をしてみました。
文体とは?
簡単に言うと、小説への味付けですね。
作者の人柄や話し方が出る項目です。
例えばこんな話を例に取ってみましょう。
「入学した女子高生が曲がり角で、男子高校生とぶつかるシーン。」
同じシーンでもこんな感じでいろいろと書き方が出来ます。
小説の面白いところですよね。
さて、
例1では、「走っている女子高生の目線」から「短い文章」・「普通の文章」で出来事を表しています。
例2では、「道の脇に居た神の視点」から「長い文章」・「丁寧な文章」で出来事を表しています。
「」の部分が文体になります。
他にも「体言止めの使用頻度」や「句読点の数」なども作品に影響を与えます。
後は、「登場人物の内面を文章で表す回数」や、「シーンが移っていくテンポの良さ」なんかもそうです。
ぶっちゃけ、これと言った定義はありません。
意図的に調整しやすい代表的なものを幾つか上げてみますね。
視点はどうするか?
一人称の「登場人物から物語を観る」か
三人称の「神の視点から物語を観る」か
の違いです。
例で言うと「例1」が一人称。
「例2」が三人称ですね。
一人称のメリットは、
読者が当事者に成れるという点です。
今思っていることを素直に書けるので、感情をメインに書いていく小説と相性が良いですね。
一人称のデメリットは、
自分がいない時のシーンを書けないこと。
「なろう系」では自分がいない時は三人称にするなどの工夫が観られます。
三人称のメリットは、
客観的な視点から物語を見れることです。
敵役や、仲間キャラに自己投影することも出来ます。
何より、バトルシーンでは自分がいなくても物語が進行します。
三人称のデメリットは
感情の描写が難しいこと。
流石に神の視点でも、人間の内面を言葉にすることは出来ませんからね。
ここは「身体が震えている」とか「決意を宿した目だった」とかで上手く誤魔化すしかありません。
まとめると
一人称 | 三人称 | |
メリット | 主人公の視点から感情を書ける | 主人公以外の情景も書ける |
デメリット | 主人公がいない場面を書きにくい | 各キャラクターの感情を書きにくい |
それぞれにメリットデメリットがあるので、
作品に合う視点を選ぶのが良いでしょう。
語尾はどうするか?
語尾は、
「である」「だ」「だった」を使う「常体」、
「です」「ます」を使う「敬体」があります。
個性派ブログでは亜種も結構ありますね。
「でござる」「そうろう」もありでござる。
「にゃん」「ワン」使っても面白そうだニャン。
「のじゃ」なのじゃ!
(のじゃロリさん応援してます。)
最近では、ニュースサイトは「敬体」、エピソード系週刊誌は「常体」、
文学小説は「敬体」「常体」どちらも、ライトノベル・なろう小説・ライトミステリーは「常体」が多い印象をうけます。
書き言葉にするか話し言葉にするか?
論文書くときに、注意を受けるやつです。
文章のように書く「文語調」と、話すように書く「口語調」に分けられます。
視点と語尾で、自然と決まってしまう物なので、あまり気にしなくていいです。
ちなみに私は「口語調」しか書けません。
「まぁ~」「~くらい」とか普通に書いちゃいます。
リズムをどうするか?
「短文を重ねてスピード感を出すか」、
「長文を重ねて、ゆっくり読ますか」、
の違いになります。
WEB文章ですと、短い文を重ねるのが大正解です。
私がWEBの仕事をやってたときに経験しました。
スマホで観て3行以上に渡る文はまず読まれないです。
その経験から、このブログの記事は短く切っています。
でも………
冷たい印象を受けるんですよね。
例1では、サラサラ読めてしまって、「もう終わり感」ありませんでした?
ちなみに、冷たい文章はCV(アフィリエイトだと成約)発生しません!
読まないユーザーに読ませる工夫と、納得させる工夫がアフィリエイトの鉄則です。
と弱小ブログ運営者が申しております
抽象的に書くか具体的に書くか
他のサイトを観るとあまり話題になってないです。
ですが、WEB物書きのからすると、大切な気がするんですよね。
例えば
前者と後者どちらが好みですか?
例1は小説としては物足りないですが、
読者に無限の可能性を見せることが出来ます。
私の場合は金髪の小柄な女の子を想像しました。
ロリコンかよ
いや、断じて違うぞ。
人によって、おねえさんキャラだったり、黒髪の大和撫子になるかもしれません。
想像が膨らみませんか?
細かくキャラ付けをしなくて良いショートショートなら、この手法はありだと思うんですよね。
(走れメロスも容姿に付いての記述はありません。)
書かなければ読者が勝手に想像します。
(コピーライティングスキルの一つ。)
文体は無限大
さて、大まかに分けても2^4で16通りはあります。
これに「シーンの切り方」や「体言止めの数」を加えたら、
それこそ膨大な表現法が出来ていしまいます。
まさに、小説は「自由の刑に処せられている」のです。
(引用 サルトル)
でも、その中でも、読者の反応が良いもの探したくありません?
そこでスクロールWEB解析を使ってみました。
スクロール解析でベストな文体を探す

今回比較する文体はこちら。
それぞれ話は違いますが、6000文字ショートショートで、
クライマックスまでのモチベーションレベルは同じように上がるように2種類ずつ書きました。
「一人称、敬体、短文、口語調」
当ブロクの様な書き方です。
WEB広告やっているときには一番スクロール率が高いです。
余計な比喩表現や脚色を追加しにくい欠点があります。
しかし、スピード感は抜群です。
流し読みしているユーザーに、目が止まったところから読ませるトリックでもあります。
全体的に冷たい感じがしますよね。
ですから、語尾に「よ」や「ね」をつけてすこし柔らかくしているんです!
「三人称、常態、長文、口語調」
物語を第三者の目線で、客観的に捉えた描画の仕方だ。
固有名詞や、登場人物の仕草の描画多めで、名前の文字数が多い文章となった。
作業中、著者は身体をくねらせ、全身を使って作品のシュミュレーションをしながら、仕上げていた。
文章の長さは、格調高く、シェイクスピアのように語彙数が稼げるように、1文に平均3つの句読点を使っている。
参考にしたのは「日本語訳ハリーポッター」だ。
「一人称、常態、長文、口語調」
比較的長めの文章で、主人公の視点から物語を語ってみた。
感じたこと、疑ったこと、を素直に書いている。
本当に、書き方だけで読者の反応が大きく変わるのだろうか。
参考にしたのは、「ロウきゅーぶ!」で、ラノベに嵌まるきっかけっとなった作品だ。
そうそう、とりあえず否定しておこう、ロリコンではない。
断じてロリコンではない。
文体の検証の仕方は?
小説サイトにヒートマップ、アナリティクスを仕込み、
SEOからの集客で様子を観てみました。
個人サイトで小説を書いているメリットってこれですよね。
ちなみに、
個人サイト小説をやりたくなったらサーバーはMixHostがオススメです。
なぜって?
絶対にアダルト小説書きたくなるからさ!
ヒートマップの設定の仕方
無料で使えて、有名なのは「PTエンジン」ですね。
メールアドレスさえあれば簡単に登録できます。

メールとパスワードを入力すると、アンケート画面が出てきます。

適当に入力して、登録です。

次に、自分のサイトのURLを登録します。

出てきたコードをサイトのヘッダーにコピーします。
Wordpressならば、プラグイン「Simple Custom CSS and JS」が便利ですよ!
貼り付けた後はしばらく放置。
サイトが認知されると、ヒートマップの設定が出来るようになります。

「設定」>「ヒートマップ設定」から、
分析したいページのURLを記入します。
無料だと1ページまでしか登録できません。
(複数のメールアドレス使えば複数イケる。)
データが集まると、こんな感じで、ユーザーの滞在時間がわかります。

ちなみに画像は当ブログ。
ダメダメじゃん!
そだねー。
(今までの経験からです。
読了率は
SEOサイトは40%、
FaceBookからの流入は30%、
掲示板系からの流入は20%、
行けば上等だと思っています。)
アナリティクスでのスクロールイベントの設定の仕方
PTエンジンを複数登録するのも疲れます。
そこで、アナリティクスにスクロールイベントを仕込むことにしました。
便利なプラグインがあるんですよ!
「WP Scroll Depth」とgoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)を入れておけば、
スクロール率をイベントとして観ることが出来ます。
wordpressメニュー>プラグイン>新規追加
の画面から「WP Scroll Depth」を検索します。

インストール後有効化し、設定画面に進んでください。
wordpressメニュー>設定>Scroll Depth
を開きます。

そのままの設定でもAnalyticsで分析できますが、一工夫しておきましょう!
スマホサイトですと、小説を読み終わった後に広告やリンク追加をするため、長くなってしまいます。
全体の50%までが小説の場合、最後読まれていてもスクロール率100%のイベントは出てきません。
そこで、小説の最後に、計測したいidを入れた一文を追加しておきます。
「<p id=“Completing-reading">最後までご覧いただきありがとうございます</p>」
テーマによってはウェジェットのテキストを使ってもいいですし、知識があるなら、wordpressのテーマ編集から直接コードを追加しても良いと思います。
次に
Scroll Depth設定画面の「Elements to track」の部分に「#Completing-reading」(読了)を追記しておきます。
こうしておけば、スクロールの最後が小説の終わりでなくても計測できるんです!
Analyticsの見方は
行動>イベント>ページ
から出すことが出来ます。

Percentageはスクロール率イベントの集まり、
Elementsは上記で設定したidによる解析になります。
このページの例で行くと
Percentageは
25% | 3 |
50% | 3 |
75% | 2 |
Elementsは
#Completing-reading | 1 |
となっていました。
つまり
3人入ってきて、読了したの1人ってことですね!
読まれてないじゃん!
※小説サイトではないです。
結局どの文体が読まれているのか?
小説サイトにスクロール計測を仕込んで、
1週間ほど統計を取ってみました。
どの文体が読者に取って良いのか?
気になる結論は?
………
変わりません!
ほぼ全ての書き方でスクロール率60%~70%を維持しています。
強いて言うなら、短文構成の小説は長文より、スクロールされます。
でも、小説っていう感じじゃないですよね?
もう一つ。
「一人称、常態、長文、口語調」の一部が極端にスクロールされていませんでした。
(こちらはストーリーに問題が合った可能性のほうが高いですが……)
まぁ、読者自体が、「○○ 小説」で検索して入ってきているので、
そりゃ、ユーザーの質は高いですよ!
小説の文体研究まとめ
大衆文芸の場合、主語述語しっかりしていれば、読んでくれます。
それに、イラストのように上手い下手あんまり出ないですからね。
結局の所、文芸と言うように芸術の一部です。
好きに書いていれば良いんじゃないですかね?