教師の仕事ってどうなの?元教員がこの業界に入る前に釘を刺します

先日、昔の教え子から相談を受けました。

「教師をやりたいんだけど、どうなの?」

って。

正直言って、

少子化で先細りの業界になるのは、誰の目からも明らかです。

それでも、

「教員をやりたい」、

「教師という仕事に興味がある」

って方の参考になればと思い、教職現場について書いてみます。

教師と言っても職場でぜんぜん違う。

教員と言っても種類は様々です。

それぞれの大雑把な性質を書いていきますね。

小学校、中学校、高校教員、塾、予備校どれがいい?

教育系で悩むのはこの辺。

バックグラウンドで、

教材開発メーカーって就職先もあります。

今回は、ほとんどの方が想像する教育系をベースに話しますね。

小学校

学習面 オールラウンドな性質が求められます。

学校(高校)にいるときの成績がオール4だった方は適正あり。

体育、音楽、図工がネックですね。

都内ですと、中学受験組が多く、それなりの対応も求められます。

中学入試算数解ける方は貴重。

分掌(雑務) 分掌の範囲は広いですが、部活がないのが最大のメリット。

保護者の対応が大変です。

私立小なら、保護者は協力的で、

体罰まがいのことが無ければ喧嘩することはありません

就職難易度 慢性的に人手不足(教育系大学出てないと教員免許取れない)ですので、

就職難易度は低めです。

他にも、教員免許と同時に取れる社会福祉士の資格を活かした就職も可能です。

就職難易度と社会的地位を考えたら、かなりオトクな印象を持ちます。

6年間の成長に合わせた対応は激務ですが……

近年需要のある社会福祉士や、

小中一貫教育用の中学教員免許が取れ、

学部学科自体もコスパ良いです。

中学校

学習面 先生の適正としては、

大学の偏差値が50もあれば十分。

東京・神奈川以外ではこの時期から受験を意識するようになります。

公立だと玉石入り混じっていて、

授業を成立させるほうが難しいです。

分掌(雑務) 生徒の難しい時期が被っている事と、部活指導が大変。

(中学の塾を兼業している時は、喫煙している生徒がいて参りました。)

私立ならマシな印象があります。

就職難易度 教員免許が比較的簡単に取れるため、

小学校より難易度は上がります。

教科によっては難易度は下がります。(数学、技術等)

社国は鬼門。

部活と生活指導がキツイです。

多分、分掌は中学が一番キツイんじゃないかな?

私立の育ちの良い中学生はめちゃくちゃかわいいですよ。

高等学校

学習面 先生の適正としては、

教える科目のセンター試験で8割行ければ務まります。

偏差値至上主義のため、受験指導が出来ると強いのですが……。

生徒のレベルが揃っていて授業はやりやすくなっていきます。

分掌(雑務) 中学よりマシ。主に生徒対応も楽。保護者もそんなに口出ししない。

私立の場合、集客業務があります。

土日祝は諦めましょう!

就職難易度 学校の中では一番難しいと思います。

英語・理系科目は比較的難易度は低め。

非常勤講師でよければ、派遣業者を使うのも手。

純粋に勉強を教えたいなら高校が一番ですかね。

通信制高校

学習面 普通の高校にいられない様な生徒が来ます。

中にはとんでもなく頭の良い生徒がいて、

教えるのに苦労するのだとか(友人談)

授業数が少ない教科を、

免許無しで教える事になる場合があります。

(例 数学教師が情報教える)

分掌 普通の学校のように、

修学旅行や学校行事もある所が多いです。

修学旅行中は寝れないそうです(友人より)

スクーリングを設けている学校が殆どですので、

通学回数が少ない学校ってイメージ。

私立が多く、集客業務があります。

就職難易度 他の私立高校と同じくらいですね。

最近は通信制に通う生徒が増えています。

まだまだ、

教育制度が整っていないですが、需要が大きく、存在感も出てきました。

(N高や甲子園等。)

学習面 最近は個別指導を取ることが多く、

教える難易度は比較的低くなります。

ですが、

自分の教科以外も教えることになるので、

ご注意を。

分掌 集客と保護者対応は私立学校の2倍位大変です。

(友人の話を聞く限り)

バイトのシフト管理もあるので、大変。

教育系のセーフティーネットという考えのほうが良いです。

就職難易度 中学メインの塾なら、「興味ある」で十分勝負出来ます。
昼夜逆転生活になる可能性が高いので、オススメはしません。

予備校

学習面 予備校にも寄りますが、

高いスキルを求められます。

それこそ、

毎年受験問題を解いて、

対策を立てられるような存在でないと、生き残れません。

昔、予備校をやってた先生は神みたいな状態になっていました。

分掌 営業活動をやらせられるところもあります。

大手は専用の社員雇って居るようですが……

就職難易度 東大出てるくらいの受験マニアでないと厳しいです。

予備校は、

ホントに受験対策を立てられる様な先生じゃないと生き残れないですね。

代々木ゼミナール潰れましたし……。

(興味があったら、代々木の問題集を解いてみてください。

河合よりずっと古く簡単な問題ばかりですから。)

そして、最近では個別指導重視なのも向かい風です。

公立、私立のメリット・デメリット

公立 私立
メリット 身分が公務員。

捕まらなけれなクビはない。

学校の偏差値を選んで就職出来るので、

ヤバイ所にイカずにすむ。

デメリット ヤバイ所に行かされる。

しかも、

一度そこに入ると、ループ転勤で抜け出せなくなる。

(自治体にも寄りますが、

私立からの転職者はヤバイに行かされる可能性が高いです。)

クビがある。

若手は殆ど非正規職員。

営業活動が多い。

なんだかんだ言って、

安定を求めて、公立思考が強いです。

ヤバイところに行っても、

安定してるってだけで耐えられるんでしょうね。

(私立の職員も公立目指していること多いです。)

私立の場合は、殆ど非正規雇用からです。

3年までしか雇わないよ」ってのが普通です。

(非正規雇用の3年縛り、5年縛りを無視するところもあります。)

今のご時世で、

新卒で、非正規雇用は現実的な選択ではないでしょう。

教員になるには?

まずは教員の身分について

あまり情報が出ない項目なので、こちらで紹介しておきます。

正規雇用 非正規雇用 非正規雇用
教諭

専任

臨時職員

常勤講師

非常勤講師
概要 普通の会社で言う正社員です。

公立なら、試験に受かればなれます。

私立は常勤講師からのランクアップです。

問題を起こさなければ基本的にクビはありません。

普通の会社でいう契約社員。

職務は正規職員とほぼ同じです。

保険には入れます。

この業界の癌。

正規職員、専任採用を餌に、様々な雑用をフラれます。

(体育系の部活、土日祝の部活・宣伝活動、指導が難しいクラス等。)

この段階で、正規職員や専任が気を使ってくれる学校は良い組織です。

普通の会社で言うアルバイト。

授業(部活)がある時間に来て、そのクラスを運用していれば問題ありません。

保険は入れる所と入れない所があります。

1コマ2500~3000くらいの塾バイトみたいなものですね。

副業や掛け持ちが出来るので、

常勤の収入超えることがあります。

(知り合いは20代で500万プレーヤーでした。)

公立の場合

3月~4月に開示される教員採用試験概要をしっかり読み込んでおきましょう!

4月~5月に受験応募。

6月~8月に教員採用試験となります。

万が一落ちても、1次に受かっていれば「臨時採用・臨時職員」の可能性があります。

12月~1月に臨時採用・非常勤採用登録

私立の場合

各学校に履歴書を送って受験です。

教員間ですと、以下のサイトが有名です。

一般財団法人日本私学教育研究所(日私教研)は、教職員のための各種研修会の実施、教員免許状更新講習の開催、私立学校教育に資する研究事業をはじめ、私立学校教員を志す人や、私立中学校・高等学校で学ぶことを夢見る子供たちと保護者の方への情報発信など、全国の私立学校のシンクタンクを目指して各種活動に取り組んでいます。

スカウト待ちなら、

8月に開催される私学適性検査を受けておきましょう!

そうすると、

電話やはがきでスカウトが来ますよ。

他には教員採用の派遣に登録しておくのも良いです。

こちらは非常勤講師のみですが、かなりハードル下げて教員出来ます。

(3月に人員決まらないときに押し込んでくれるからね。)

教員採用・募集情報、私学の求人情報サイトE-Staff。教職員「派遣・紹介」のトップブランド、株式会社エデュケーショナルネットワークが運営しています。私学の採用情報などが閲覧でき、教員研修セミナーなども行っています。

教員のやりがいは?

「やりがい=奴隷精神」となってる現代ではこの言葉は使いたくないですが、

気の利いた言葉が思い浮かばないので、「やりがい」で通します。

私個人の「やりがい」を挙げていきますね。

相談受けるのが楽しい

若者の悩みや、苦悩を聞くの楽しいですよ!

いやー、若さをドレインしてる感覚ですね。

(今の一言で、今までディープな事書いてきた信頼が吹き飛んだ気がした。)

就職や進学の悩みに対して、

自分が知る限りの就職の情報を与えられます。

大学を出ないと取れない資格を教えて、社会学部や人文から捻じ曲げたり、

恋愛の相談をうけたり。

今の子ってすごいですよ。

みんな将来のこと考えてる。

「公務員になりたい、医療系で安定したい……」

夢がないぜ全く。

ちなみに、

一番キツイ相談は「非正規雇用ってどう?」ですね。

自分自身が非正規雇用だからすごく答えづらい。

(私の転職理由の一つは「専任雇用の可能性がないことを悟ったから」)

深い繋がりを得られる

今回の記事を書いた動機でもあります。

生徒とライン交換したり(時効だから許して)、

牛丼屋でたまたま会って話ししたり。

また、

生徒との関係だけでなく、

先生同士とも固い絆で結ばれます。

一般企業も経験した身としては、一番の違いですね。

企業だとどうしても「拝金主義」が強く、

蹴落としても、自分が上に上がるような事も多いですから。

(普通の社会人だと当たり前なんでしょうけど……理想主義者でごめんなさい。)

進路指導での達成感

若い時は「バリバリ大学入れてやるぜ」なんて思ってました。

たしかに、目上の大学に受からせたときはうれしいです。

でも、

結局は個人の生まれ持った能力に帰結するんですよね。

とくに、

今は受験勉強のやり方や問題が精査され、

テクニックで実力以上に挑むのは難しいです。

どう頑張っても大学行けそうにない生徒に

「俺ってバカなんですかね?大した収入も得られずに腐った人生を生きるんですかね?」

って質問されたときには答えられませんでした。

生徒って優秀ですよ。

そんな将来まで考えているんですもん。

この時は

「努力すれば運命は変わるかもしれません」

なんて超無責任なこと答えた気がします。

努力万能論にも限界あるのにね。

「私のやっていることに意味はあるのだろうか?」

そんな無力感に苛まれたのが大きな転職理由です。

教員に求められる資質は?

容姿面

一番大切です。

授業が下手でも、見かけさえあればなんとかなります。

多くの学校が授業評価アンケートやっているのは知っての通りです。

(意味ないって言われていますが、教員同士の地位確保に使われています。)

この評価アンケートは、かなり容姿と比例します。

中でも大切なのは身長!

身長あるだけで頭良く見えるんですよねー。

そんな心理学の実験もありました。

学力の経済学の一文にも同じような事書いてありますよ。

確かに現場では、

授業評価アンケートの上位は身長高い人が多かった気がします。

性格面

柔軟性

頑固でないことが大切です。

友達と決め事をすると、

必ず折れるくらい柔軟である必要があります。

我が強すぎると、必ず生徒と喧嘩します。

生徒との喧嘩は親を巻き込みます。

それで、クビになった先生を何度も見てきました。

授業上手ければ、

その辺もカバー出来るんですが、

経験がないと厳しいですからね……。

ピエロになる覚悟

面白いネタを週1くらいぶっこむだけで、

人は付いてきます。

「昔、休み時間に株やってたら、楽しくなっちゃって、授業すっぽかしたことあるわー」

ってウケねらったら、

自身の株が落ちたのは内緒。

困ったら性格診断

MIBTやってみて、適職に「教師」がでたら、

やってみても良いと思います。

授業面

あると便利なスキルを挙げてみます。

まぁ、

数こなしていれば、勝手に上達しますので参考程度に。

板書の綺麗さ

ポツリ、ポツリと喋るような

口下手でも板書さえあれば、きれいな授業に見えます。

特に理科のイラストや数学の図の綺麗さは、

廊下を歩いている先生の目を止める武器になります。

アピールポイントです。

トーク術

私は苦手。

言葉選びながら話していると、

どうしてもテンポ悪くなるんですよねー。

教員採用試験の面接でも武器になります。

大阪出身の方は、短い言葉を重ねて漫才のようなテンポで授業していました。

どうやったらあんなに喋れるんだよ……。

診断的評価

生徒のレベルを計って、

レベルに合ったことを教える技能です。

これがないと、効率的に教えられません。

ってか生徒の目が死んで、授業崩壊します。

最近接領域ってやつですね。

受験指導

国立2次対策出来るのも強みです。

学校レベルと受験レベル全然違います。

数学で言えば「整数論」指導できるだけで尊敬ですよ!

センターの整数論なんて、教科書やってれば対応出来ます。

ですが、

受験用の整数論となると、「大学への数学」レベルをやらないと意味がありません。

(一橋とか)

剰余類でも対応できないひらめき系の問題ありますからね。

運動面

体力

どの仕事でもそうですが、体力勝負になります。

時間割によって、1日7時間授業するなんて普通です。

他にも、部活の大会で土日祝が吹き飛んだり、

修学旅行等の泊りでは徹夜だったり。

顧問持てるような特技

部活の顧問は最大のアピールポイントです。

夜9時くらいに管理職の前をジャージ着て歩くだけでアピールです。

それに、部活での功績は集客に繋がりますからね。

(最近は市立中で見直されているけど……)

教員って安定する?

最近は人手不足で、

こういう考えはないかもしれません。

とりあえず、

気になる所だと思うので、書いておきます。

教員のほとんどは非正規雇用

まず、教員のほとんどは非正規雇用です。

教員採用試験一発合格なんて稀です。

ほとんどは臨時採用、常勤、非常勤講師スタート。

ここから、

専任登用を目指すか、教員採用試験に受かるかです。

収入は優良中小企業の普通のサラリーマンとそんなに変わりません。

非常勤の収入は裏で何やるかで大きく変わります。

家庭教師や予備校講師をやると、

新卒ではあり得ない給料が入りますよ!

←2年で奨学金完済した人

教員からの脱出は厳しい

ファーストキャリアが教員だと、転職に苦労します。

最近は第二新卒採用があるので、

1年目で専任無理だと悟ったら転職するものあり。

教員って、結構雑務あるのに、評価されないんですよねー。

エクセルもワードもパワポも普通に使うし、

保護者と会話することもあるし、

人生相談受けたりするのに……。

話盛って、自分からアピールしても苦しい感じがしました。

所詮サービス業です

教師はサービス業です – 学校が変わる「苦情対応術」 (中公新書ラクレ)

言い方悪いですが、教員の仕事はサービス業です。

ホテルの客室案内や小売業、観光案内となんらかわりありません。

むしろ、

雑務が多い分それらより、割に合わない仕事です。

しかも、

他のサービス業と同様に

転職市場でも、大した価値になりません。

それでも教員になりたければ……

ここまで読んで頂きありがとうございます。

私自身、教員をやめた身ですので、

かなりネガティブな内容で書いています。

ここまで読んでいただいて、

他に選択肢があるのに、

それでも教員になりたい方は応援します。

その熱意は、きっと適正も才能も超えますから。

反対に、少しでも、考え直した方は、

他のスキルになりそうな仕事を一度経験することをおすすめします。

営業職なんて嫌かもしれません。

でも、

1年でも経験すれば、

教壇に立ったときに他を寄せ付けないスキルになります。

(営業出身の先生は人当たりが良く、評判でした。)

転職市場でも絶対的な価値を持ちます。

WEBマーケッターなんて、文字だけで詐欺するようなものです。

でも、部活を持ったり、学校内の広報も出来るようになります。

(これは私が転職して使えると思ったスキル、

オウンドメディアでの集客は大の得意。)

SE・IT土方なんて嫌かもしれません。

でも、立派にPC研にプログラミングを教えていた先生もいます。

(T大卒のプログラマ(PMではない)で、部活を全国に行かせた先生がいます。)

新卒きっぷを非正規雇用の温床状態である教員に使うのはもったいないです。

考え直してください。

最後に

「教員しかない」と考えている方。

多分、教員では成功しません。

理想が高く、

世界を変えるには「教員になるしかない」と考えている方、

きっと、現実とのギャップに苦しみます。

(私みたいに)

逃げ続けて「教員になるしかない」と考えている方、

一発で教員採用試験に受からない限り(小学校以外は殆ど)、競争に晒されます。

他の業種で成功する気概がない人間が、

過酷な生存競争に勝てるはずがありません。

せっかくの売り手市場です、安易な教員選択はおすすめしませんよ

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